親の言動により子どもの脳が委縮!?

児童虐待やネグレストなど不適切な子育てのことを
「マルトリートメント maltreatment(不適切な養育)」といいます。

ネグレストの判断基準は難しく
「この子は小食でこれだけしか食べないんです」
「家族方針で予防接種は受けないんです」
「薬は副作用が怖いので民間療法で治します」など
このような場合は、親により個人の信念なのか 子どもの自由を奪っているのか
判断できないところも。

マルトリートメントを受けた子どもは
色々な疾患のリスクがあるようです。
人格障害,パニック障害,解離性同一障害,うつ病,摂食障害 など

また、そのような子どもの言動や性格には
わざと大人をイラつかせるような行動を取る傾向があり
里親や養護施設でも虐待を受けやすく、受けた虐待により他人を信用できなくなり
愛着形成ができず暴力や支配関係以外での人間関係が作れなくなってしったり
逆に自分が加害者になり年下の子どもをいじめるといったこともあるとのこと。

マルトリートメントは、心理的な傷によるものと考えられてきましたが
脳の変化を招く場合があるといったことが分かってきました。
虐待された子どもでは、海馬(記憶)や偏桃体(感情)が小さいと言われており
うつ病や人格障害と深く関係しているとの事。
・暴言を受けた子ども:脳の聴覚を司る脳領域の異常
・家庭内暴力を目撃した子ども:視覚を司る脳領域が小さい
・体罰を受けた子ども:感情や理性を司る前頭前野が小さい

最近では、スマートフォン,タブレット,テレビ,動画サイトなど
子どもに見せっぱなしにしたり、親がこれらに夢中になることで子どもとの
触れ合いが少なくなってしまうことが問題にも。
これらが子どもに将来どのような影響が出てくるのか分かりませんが
今後虐待のひとつと言われるようになってしまうかもしれません。

虐待する親は自分も虐待を受けていたり経済的・社会的に追い詰められている場合が多く
だだ親を責めるだけでは解決にはつながらないとのこと。
色々な影響が出る前に親子ともどもケアする周囲の環境が必要ではないでしょうか。
【Doctors meより】

nouisyuku